発電機マメ知識TRIVIA
2020.03.31
【非常用発電機】メンテナンスの費用
非常用発電機のメンテナンスとは?

非常用発電機は内燃機関(エンジン)と発電システムと自動制御が組み合わされたパッケージです。
ディーゼルエンジンに使われるオイルやフィルターは、車やトラックと同様に定期的に交換メンテナンスが必要になります。
メンテナンスをしていない非常用発電機は、停電や火災時に動かないリスクだけではなく、非常用発電機本体の期待寿命(耐用年数)を早めてしまいます。
非常用発電機を構成する部品には、それぞれに期待寿命と呼ばれる賞味期限があります。
エンジンを保護するオイルにも使用頻度を問わず、経年劣化に伴いオイルの適正粘度が失われます。
非常用発電機のメンテナンスとは
消耗品や構成部品の経年劣化を管理し、交換整備を施すことで重大な故障やトラブルを予防します。
非常用発電機にメンテナンスが必要となる理由

非常用発電機をメンテナンスしていないと、オイルや冷却水などの消耗品は、経年劣化が年を追うごとに進んでいきます。
オイルは適正粘度が失われますと、潤滑油として期待される役割が行われず
エンジン内部の摩耗劣化を早めてしまいます。
ラジエーター冷却に使われる冷却水(ロングライフクーラント)は、成分の中に防錆・防腐・不凍効果があります。
経年劣化した冷却水は、防錆・防腐効果が失われるため、ラジエーター内部の錆腐食や冷却機関にヘドロが溜まり、冷却水漏れを引き起こします。

非常用発電機は、通常動かすことがないため、防錆効果が失われた冷却水は常に同じ場所に留まり内部の錆腐食をしやすい環境下にあります。
非常用発電機の必須メンテナンス項目
- 年次整備点検(C点検)
- エンジンオイル (冷却水と交互に2年毎の交換)
- 冷却水LLC(オイルと交互に2年毎の交換)
- オイルフィルター(オイル交換時)
年次点検では非常用発電機の消耗部品を細かく確認します。
この段階で緊急性を要するものか、翌年度の年次整備点検で交換が必要になるかを判断し報告書・見積書に記載します。

オイル・冷却水・フィルターは交互に交換していくことで機器状態を良好に保ちます。
非常用発電機のメンテナンス費用
非常用発電機へ年次点検と必須メンテナンス整備をした場合の費用
99,000円~
発電機の容量、型式、オイル量、部品単価により変動があります

非常用発電機は、出力容量に伴いエンジン出力や仕様が多種多様にあります。
外国製エンジンの場合には、部品単価が国産の1.5~3倍の価格差があります。
オイル・冷却水・フィルターをしっかりと交換メンテナンスしておけば
その他の消耗部品は概ね6年~12年毎の交換タームです。
しかし、オイルや冷却水の交換メンテナンスをしていないと
周辺部品の摩耗劣化が進み、6~12年交換タームより早く交換を要する結果になります。
非常用発電機のメンテナンス整備を要する消耗部品(6~12年)
6年毎交換目安の交換部品
- 燃料(軽油)
- エアーエレメント
- ファンベルト
- ホース類
- 始動用蓄電池(バッテリー)
- ヒューズ・ブザー類
非常用発電機は長時間停電が発生しない限り、搭載燃料を使い切ることは稀です。
そのため、搭載燃料(軽油)の劣化に気づきくいため、交換されていないケースが多くあります。

非常用発電機の搭載燃料の劣化が及ぼす影響は
- 白煙、黒煙症状
- エアー混入(エアがみ)によるエンジン始動ができない
- 燃料噴射ポンプの固着
- 燃料タンク内部の錆腐食
これら不具合症状が出てしまいますと、対策整備により多くの費用支出が伴います。
12年毎交換目安の交換部品
- 燃料噴射ポンプ(状態をみて推奨)
- 燃料噴射ノズル(状態をみて推奨)
- 燃料フィードポンプ
- サーモスタット
- ウォーターポンプ
12年毎の交換部品は、機器状態と補修部品の生産期間を見ながら計画を立てます。
すべてを交換整備する形となりますと、費用が際限なく要します。

弊社の方針は、消耗度合いの優先順位を付けて、費用の平準化を図るようにお客様とお打合わせをします。
非常用発電機の維持管理費、メンテナンス費用を抑えるには

水漏れや故障が発覚するまえに消耗品を交換することに尽きます。
消耗品は経年劣化を迎える前に交換整備をするメンテナンスを
年次点検と同時に行うことで、重複する労務費や交通費をコスト削減できます。
計画通りにメンテナンスを遂行すると必要最小限の費用に抑えることができます。
非常用発電機・非常用発電設備のメンテナンス整備ご相談承ります
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