発電機マメ知識TRIVIA
2019.11.27
【BCP】バックアップ電源(発電機)の選び方
非常用発電機 設置 相談増
地球環境の変化により温暖化した気候では、台風や豪雨による災害は時と場所を選ばず
身近な問題として具体的対策が求められる時代となりました。
その中で「BCP」導入を具体的検討される企業様からのお問合せが急増しています。
BCPの概要
BCPとは「事業継続計画」とも呼ばれます。
企業を取り巻くあらゆるリスクに対し、企業の事業活動が中断しない
あるいは万一事業活動が中断した場合においても、目標復旧時間内に事業活動を再開します。
中断に伴う顧客取引の競合他社への流出、マーケットシャアの低下、企業評価の低下、サプライチェーンへの影響などから企業を守るための経営戦略活動として
災害発生時の事業の継続や早期復旧を実現するための計画です。
内閣府のBCPガイドラインより~事業継続と共にもとめられるもの
来客・社員の人命保護、安全確保
二次災害発生の防止
地域貢献・地域との共生
上記もBCPの中に求められています。
被害想定の前提条件
地震・水害・火災・SARS・テロなど様々考えられますが
発生の可能性が高いと思われるもの、検討のしやすさから考慮し、まずは一つに絞って想定を行うことが推奨されています。
リスクマネジメントや事業継続の検討にあたっては
最悪のシナリオを検討することがベターではあるが、取っ掛かりとしては
一番あり得るシナリオより一段階またはそれ以上の悪いシナリオ検討でもよいとされています。
長時間停電には発電設備(発電機)が必須
BCPで長時間の停電を想定した災害時のシナリオにおいては、電力供給を自前で賄うことが必要不可欠になります。
電話やパソコンなどの通信手段、サーバーなど情報システムの保護
稼働を止められない生産ラインのバックアップ電源
照明・空調システムのバックアップなど
そのためには「自家用発電設備」または「自家発」「非常用発電機」と呼ばれるバックアップ電源を導入します。
発電設備(発電機)導入には助成制度も
企業の規模を問わず、国や自治体からもBCP導入の数値目標を設け助成制度(補助金制度)などの予算を組んでバックアップをしています。
2019年度の補助金規模は市町村により異なりますが、特別養護老人ホーム様の一例では3/4の補助金実績があります。
BCP導入の発電設備についてよくあるご質問
Q 自家発を導入するのに何から始めればいいか?
⇒災害時の想定シナリオから停電期間中も使用する機器の選定を行います。
Q 自社の設備に即した発電機は何か?
⇒使用機器の容量・数量・求められる電力の質(単相・三相)から最適なメーカーと発電機を選定致します。
Q どれくらいの費用が掛かるのか?
⇒求められる規模や設置する場所により大きく異なります。まずはご要望を伺いながらご予算とのバランスを見た最適プランを一緒に考えながら進める形となります。
Q 補助金があると聞いたことがあるが?
⇒あります。ただし、募集は通年行われてはいないため、導入検討のご計画を早めに行い申請期間に間に合わせる形がベストとなります。
BCP用発電機選定の進め方
需要に即した発電機の容量選定
法令で定められた防災設備ではなく、停電時でも動かしたい設備をお客様が任意で選択頂く形となるため
お客様のニーズを伺いながら容量を定めていきます。
停電時に使用したい機器の抽出
過去1年の月ごとの電力消費データ
系統図
これらをもとに発電機容量の予測を立てていきます。
発電設備(発電機)設置場所の選定
48~72時間などの長時間停電を想定したバックアップ電源のための発電設備では、発電機搭載型の燃料タンクより、別置きタイプの燃料槽が必要になります。
発電機+燃料槽を設置できるスペースが求められます。
注意点は、敷地内で低い場所や土砂災害の恐れがある場所では、水害シナリオの際に発電設備が水没や土砂に埋もれて使えないリスクを抱えます。
設置を行うためのクレーンが進入できる導線なども検討対象になります。
系統図と実測値の計測
停電時に使用される機器の選定を終えましたら、実際の使用量ピークに応じての出力容量を選定します。
単体のみの機器を動かす場合には出力容量の計算はシンプルですが
使用機器が複数にまたがる場合や、空調など季節変動が加わるものは
実施に現地にて系統図と電流クランプをあてての実測値を合わせての調査となります。
また現地調査では、複数の機器がトランスを経由して電力供給をしているため、調査ではその部分もしっかりとお調べした上で適正出力容量を計測します。
電源システムの有無
停電時に使用される機器が多くなるのと比例して、発電機の出力容量も大きくなります。
使用機器が少ない場合は、切替盤を置くのみのシンプル構造にできます。
使用機器が多くなる場合は、容量を節約するための電源システム構築が初期投資と維持管理費用の節約に繋がります。
BCP発電設備の導入事例
岐阜県 硝子製造工場様
停電時でも稼働を停止できない溶鉱炉のバックアップ電源として非常用発電設備を設置
導入後は毎年1年に一度、定期点検にてオイル・冷却水・フィルター交換整備を実施
現地調査からお見積りまでの期間
お客様のご使用ニーズ、ご予算、実際の現地調査による結果をもとに精査し
どのメーカー機種が適しているかの選定を行い電源システムとの組み合わせを行います。
ここまでの期間はおおよそ1か月を要します。
複数メーカーから最適品をお選びします
特定のメーカーに縛られていないため、お客様のご要望・ご予算に応じた発電設備の選定が行えます。
最大の利点は発電設備と電源システムをワンストップで構築できます。
電源システムとは
設備導入の初期投資と整備に掛かる維持管理費用の節約を目的とします。
動かしたい使用機器を同じタイミングや制約を設けずに動かすと必要容量は積算して増えていきます。
A,B,Cの容量を単純に足し算しますと莫大な初期投資とその後のメンテナンスコストが負担になります。
例えば、A、B,Cの使用機器があり、AとCは同じタイミングで動かさないなど
タイミングシステム化をしていくことで実際のご利用シーンに即した設計との両立を図ります。
防災用途との併用も可能
避難所認定を受けられている社会福祉法人の特養様の例では
古くなり更新時期を迎えている防災型非常用発電機と併用でBCP用途の非常用発電機を導入することも設計可能です。
火災時には防災設備への電源供給、一般停電時には使用機器への電源供給と電源システムを介し振り分けを行います。
【納期】非常用発電機は受注生産
汎用品とは異なり、設備に即した仕様を取り決めて作成する非常用発電機は完全受注生産品です。
発電機の出力容量により納期は異なりますが、通常時で3~6か月を要します。
年度末の繁忙期や、台風襲来や大雨による水害が発生した時期には4.5~8か月の納期を要し
災害規模が大きいほど納期の遅れや通常納期に戻るまでの期間を要します。
そのため、今年度中に設置を予定される場合には、少なくとも6~8か月前から順序だてて進めていく必要がございます。
【導入後】普段使わないからこその整備
BCPのバックアップ電源になる自家発電設備、非常用発電機は平常時には使われる機会がありません。
車と同様にエンジンを搭載している発電機は、動かしていないと調子が悪くなります。
電気事業法で定められる定期点検では1か月に1回程度の試運転が行われます。
しかし、オイル交換をはじめとした整備が行われるものではないため
導入後、1年に1回は保守メンテナンスを行うことが重要になります。
長時間停電を想定して導入したバックアップ電源も、整備をされていなければ長時間運転は叶わず、途中で停止してしまっては目的から離れてしまいます。
納入後に整備提案がされず、ほったらかしにされないよう
導入後のアフターメンテナンス、予防保全整備の提案がなされるかも、導入会社選定には重要な選定事項となります。
費用面では初期費用~維持管理費用、運用面では定期的に保全整備が行われるかも含めたトータルでご判断いただくことが重要です。
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