発電機 非常用発電機 故障 予防 メンテナンス のお役立ち情報を発信

 

発電機 非常用発電機 は必要最低限のメンテナンスをすれば長くお使いを頂けます。

制御基板の修理や故障予防のメンテナンス、負荷試験、冷却水漏れの対策など

発電機のお役に立つ情報を発信しています。

 

非常用発電機 故障 エンジン 1～2分で 止まる 原因

 

非常用発電機を始動後、エンジンが1～2分で止まってしまう 故障 の場合

原因は大きく分けて制御側とエンジン側に原因が分かれます。

この記事ではエンジン側、燃料系統の不具合がもたらす症状と対策についてまとめています。

 

 

非常用発電機 故障 （燃料系統の不具合）

 

非常用発電機を試運転したときに

エンジンが1～2分動き、その後に回転数が乱れて止まってしまうケースで

息切れのように止まる症状では燃料系統の不具合が考えられます。

 

非常用発電機 故障 原因1　燃料フィードポンプ

 

エンジンが1～2分で止まってしまい、再稼働が出来ない場合は

ディーゼルエンジン内に空気が入ってしまう「エアガミ」と呼ばれる症状です。

再稼働が出来ても、同じ症状ですぐにエンジンが止まってしまうのは

燃料の供給に支障が生じています。

いずれの場合も原因の多くは燃料フィードポンプが関係しています。

 

 

燃料フィードポンプとは

燃料タンクからエンジンへ燃料を送り込むポンプ装置です。

使用頻度の有無を問わず、経年劣化をします。

経年劣化をしますと

 

オイルパン内部に燃料が混入する

エアガミ症状によりエンジン始動ができなくなる

エンジンが1～2分で止まってしまう

 

などの不具合症状が現れます。

 

今回の事例は

燃料フィードポンプのフィルター汚れが原因で

エンジン始動後に1～2分で止まってしまう不具合症状の改善整備です。

 

非常用発電機 故障 原因 2　燃料タンクの汚れ

 

 

燃料フィードポンプに汚れが付いてしまう根本原因は、燃料タンクの汚れです。

軽油や重油は時間の経過と共に品質が劣化します。

劣化した燃料は、タンク内部のサビやスラッジ汚れを誘発します。

 

 

今回、燃料フィードポンプの動きが悪かったので

燃料タンクからフィードポンプまでの間にあるフィルターを確認しました。

 

 

写真では分かりにくいですが

2～3ｍｍの小さなごみが確認できます。

このごみが燃料フィードポンプの動きを悪くしています。

 

 

パーツクリーナーでリングからフィルターまで清掃をします

 

 

元の位置に戻して、エア抜き作業後にフィードポンプの動きを確認

問題がないことを確認し、試運転の結果、不具合症状は解消されました。

 

根本原因は燃料タンクです。

この解決策は

タンク内部を灯油で洗浄し、古い燃料をすべて新油に交換します。

 

非常用発電機に搭載される燃料の多くは

空になる前に継ぎ足しをされます。

 

つぎ足しした燃料は古い燃料の品質と混ざるため

劣化が早く進行します。

 

長くとも6年以内に全量交換を行うことで

燃料系統のトラブル発生リスクを抑えることができます。

 

非常用発電機で使用される燃料は使い切ることが稀であるため

残燃料が数百リットルや数千リットルあるようなタンクの場合、燃料の品質試験により

客観的に燃料の現状品質を数値で見ることが出来ます。

 

燃料試験と劣化燃料がもたらす非常用発電機の故障リスクについては

下記の別記事にまとめています。

 

 

非常用発電機 メンテナンス とは

 

 

非常用発電機 メンテナンス とは

故障発生リスクを抑えるための予防保全整備です。

 

よく点検とメンテナンスを混同されますが

点検は今現在の故障がないかを確認する作業です。

 

設備点検はとても大切な業務ですが、故障リスクを軽減する内容は含まれません。

故障発生の原因の多くは、消耗品や有寿命部品の未交換時期が長期化することで

周辺機器に及ぼす劣化が起因します。

 

これを予防するためには寿命を迎える前に交換メンテナンスをしていくことで

長く安定した状態で非常用発電設備をお使い頂けます。

 

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