発電機マメ知識TRIVIA
2018.09.06
長時間の停電時に運転している非常用発電機へオイル補充する
非常用発電機は燃料だけではなく潤滑油も消費します
長時間停電時に非常用発電機を連続運転で気を付けるポイント
大型の台風が上陸することも現在では珍しくなくなりました。
台風や地震による広範囲に渡る被害では、長期間の停電が生じることが想定されます。
停電が2日以上の長期に渡る場合
大切な資産を守る非常用発電機は、復電までの間中、連続運転して発電をしています。
長時間運転で注意するポイントとして
燃料が無くなると補充することはイメージできますが
ディーゼルエンジンを搭載している発電機(非常用発電機)は
実は潤滑油も少しずつ消費をしています。
構造上避けられないため、長時間運転を行う際には
オイル補充の方法を念のため覚えておくことも大切です。
非常用発電機のオイル消費量の目安
200kvaクラスの発電機を例にご説明しますと
1時間あたりの潤滑油消費量は0.16リットルです(メーカーや仕様により前後します)
オイルゲージの
ハイレベル33リットルーローレベル18リットルとした場合
有効レベルは33-18=15リットルになります。
例えば、2.5日間停電しており、すでに55時間連続稼働していますと
55時間×0.16リットル=8.8リットルを消費している計算です(あくまでカタログ上の目安です)
ローレベルを下回りますと、油圧低下で自動停止をしますが
停電が続く場合には停止してしまう前にオイル補充をしておく必要があります。
停電中のオイル補充の手順

操作パネル(自動モードから試験モードへ)

操作パネル(モード変更を確認)
非常用発電機の操作パネル
①自動モードから試験モードにします
②負荷切り替えボタンを押します
③1分後にオイルゲージにてオイル量を確認します
④試験モードを自動モードに戻します
⑤停電中であれば、発電機が停電信号を感知し自動で始動します
⑥最後に施設の負荷が正常に動いているか確認し完了です
非常用発電機はアフターメンテナンスが重要です
非常用発電機を長時間運転をした際は
復電後に異常個所がないか総合点検、消耗したオイルとフィルター交換をされておきますと
次回に同じように長時間運転を強いられる場合にも安心してお使い頂けます。
また、非常用発電機は災害時や非常時に長時間運転を行う機器状態を保つために
年に一度の点検とオイルや冷却水など、使用有無に関わらず経年劣化する消耗品を交換整備しなければ、運転に支障を来たすため、導入後はアフターメンテナンスがより重要になります。