発電機マメ知識TRIVIA
2020.12.25
目詰まりした非常用発電機のラジエーターは洗浄で機能回復できます
発電機 非常用発電機 メンテナンス 故障 予防 のお役立ち情報を発信
発電機 非常用発電機 は必要最低限のメンテナンスをすれば長くお使いを頂けます。
制御基板の修理や故障予防のメンテナンス、負荷試験、冷却水漏れの対策など
発電機のお役に立つ情報を発信しています。
ラジエータ冷却方式採用の非常用発電機
ディーゼルエンジンで稼働する非常用発電機の多くは冷却方式にラジエーターを搭載しています。
冷却方式にラジエーターが採用される利点は
パッケージの中に全て収まるため、省スペースで設置工事費が安価に抑えられる点が最大のメリットです。
ラジエーターの冷却機能が劣化するケース
非常用発電機のパッケージ中に搭載されている利点とともに、ラジエーターの冷却機能が劣化する要因があります。
そのひとつが「ラジエーターの目詰まり」です。
目詰まりしたラジエーターは空気の循環を阻害し冷却機能が低下します。
冷却機能の低下が進むと発電機の制御が水温異常を検知し緊急停止が作動もしくは
最悪の場合エンジンのオーバーヒートに繋がります。
非常用発電機のラジエーターが目詰まりする要因
エンジン本体やホース類などからオイルが漏れていますと
ラジエーターがその飛沫になったオイルと一緒に空気中の埃を吸込み付着が進みます。
この他には
埃や油の飛散が多い環境においても同様の原理で目詰まりが進みます。
非常時に使うものだから点検整備とメンテナンスが重要
停電や火災時に自動起動する非常用発電機は、マイカーと異なり異常をオーナーが感じることはありません。
定期的に点検をしているのは電気設備の主任技術者です。
電気に精通はしていますが、発電機整備は専門外です。
そのため、ラジエーター冷却の機能低下は普段の電気点検では見つけにくい箇所です。
年に1度、消耗品の交換メンテナンスと合わせて発電機整備の専門会社が点検に入ることで、問題が小さなうちに費用を抑えて対処できます。
冷却機能が低下したラジエーターをそのまま放置しておくと
イザというときに
水温異常で緊急停止もしくはオーバーヒートになっては設置目的と義務を果たせなくなります。
目詰まりしたラジエーターは洗浄して機能を回復できる
ラジエーター本体を取り外します。
取り外しは専門会社にて必ず行って下さい。
油汚れを落とす洗剤を噴射します。洗剤は市販のものでも問題ありません。
油が浮きあがってきますので、そこへ高圧洗浄機(ホームセンターなどでも購入出来ます)で汚れを落とします。
しつこい汚れはなかなか取れませんので
この作業を何度も繰り返していきますと、次第に目詰まりが取れていきます。
最後は完全に向こう側の景色が見えるまでに回復します。
仕上げ
錆のもとになる水分をコンプレッサーで飛ばします。
錆止めコーティングを複数回塗布します。
このコーティングをしっかりとやらないと錆びやすくなりますのでご注意下さい。
ラジエーター内部も洗浄します
ラジエーターの冷却水に使うロングライフクーラント(以下LLC)も
1年を経過しますと年々、防錆や凍結防止成分は失われていきます。
品質劣化をした冷却水は、ラジエーター内部の錆トラブルを引き起こします。
非常用発電機は普段動かすことがないため、同じ場所に劣化した冷却水が滞留すると「ヘドロ」になって、ホースやサーモスタットの目詰まりを引き起こします。
先ほど、目詰まりを洗浄したラジエーターも長期間、LLCを交換していないため
内部で錆やヘドロこびりついていました。
内部を洗浄する方法は
上部の入り口から水圧を少し上げた水を注入し出口から出していきます。
写真の通り
内部の錆が付着した水が吐き出されていきます。
同時に詰まっていた「ヘドロ」も排出できました。
ラジエーター周辺も洗浄
飛沫オイルを吸い込み目詰まりしたラジエーターは冷却ファン同時も汚れています。
ラジエーター本体を外したらファン本体も洗浄します。
冷却ファンの洗浄
油汚れを落とす洗剤をファンに噴射し
浮き上がったところからウエスで拭き取ります。
仕上げにパーツクリーナーでしっかりと仕上げ拭きをすれば完成です。
洗浄と整備完了後~実際の冷却効果は?
洗浄前の冷却温度
ラジエーター入口温度 65度 出口温度 41度 冷却温度 24度
洗浄後の冷却温度
ラジエーター入口温度 64度 出口温度 29度 冷却温度 45度
本来の冷却機能へ回復をしました。
大幅に機能回復
データの通り、冷却機能がほぼ2倍に改善されました。
長期間冷却水交換を放置していますと、ラジエーター内部に腐食から穴が開いてしまったら洗浄をしても回復はしません。
問題が小さなうちに対処を行うことで、整備費用は安価に抑えられます。
設置から10年以上を経過した非常用発電機は、未整備状態が続くと必ず近い将来に消耗品の劣化に伴う不具合が生じます。
年に1度は必ず非常用発電機のメンテナンスを
劣化したままの消耗品は周辺部品に影響を及ぼします。
不具合が生じたときは、周辺部品が摩耗劣化し問題が顕在化した状態です。
壊れてしまった部品の交換には、補修部品の生産が終わったなど、予期せぬ費用と時間の問題発生を招きます。
1年に1度、メンテナンス整備を入れることで
非常用発電機を長持ちさせ、ランニングコストを抑えられます。
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