発電機マメ知識TRIVIA
2026.06.10
発電機メンテナンスをしないとどうなる?故障・停電リスクを専門会社が解説
- メンテナンス
- 点検
- 修理
- 故障 原因
発電機メンテナンスをしないとどうなる?

非常用発電機は、停電時に建物の重要設備へ電力を供給するための重要な設備です。病院や介護施設、ホテル、工場、物流倉庫、マンションなど、多くの施設で導入されています。
しかし、普段は稼働する機会が少ないため、「発電機は設置してあるから大丈夫」「メンテナンスは数年に一度で十分」と考えてしまう方も少なくありません。
実際には、発電機メンテナンスを怠ることで、停電時に始動しない、運転途中で停止する、高額な修理費用が発生するなど、さまざまなリスクが発生します。
この記事では、発電機メンテナンスをしないとどうなるのか、具体的なトラブル事例とともに解説します。
発電機は「使わないほど劣化する」設備

自動車は定期的に運転することで状態を維持できますが、非常用発電機は逆に普段ほとんど使用されません。
そのため、
- バッテリーの劣化
- 燃料の劣化
- ゴムホースの硬化
- 冷却水の劣化
- 電装部品の腐食
- 配線接点の接触不良
などが知らないうちに進行していきます。
見た目では異常が分からなくても、内部では確実に経年劣化が進んでいるのです。
そのため、定期的な発電機メンテナンスや点検が必要になります。
停電時に発電機が始動しない

メンテナンス不足で最も多いトラブルが「始動不良」です。
停電が発生すると、自動制御装置が発電機へ始動指令を出します。
しかし、
- バッテリー上がり
- 充電器故障
- スターターモーター不良
- 燃料供給不良
- 制御基板異常
などが発生していると、発電機は始動できません。
普段は正常に見えていても、いざ停電になった瞬間に動かないケースは決して珍しくありません。
特に設置後10年以上経過した発電機では、定期的な点検を行っていないと始動不良のリスクが大きく高まります。
運転中に停止する可能性がある
仮に発電機が始動できても安心はできません。
メンテナンス不足の発電機では運転途中で停止することがあります。
主な原因は、
- 冷却水不足
- ラジエーターの目詰まり
- 燃料フィルターの閉塞
- オーバーヒート
- センサー異常
などです。
停電時は数時間から数十時間の連続運転が必要になる場合があります。
しかし冷却系統や燃料系統の整備が不十分な状態では、途中停止によって建物全体が再び停電してしまう危険があります。
工場であれば生産停止、介護施設やホテルであれば利用者への影響が発生する可能性があります。
修理費用が高額になる

発電機メンテナンスを行わないと、小さな異常を見逃してしまいます。
例えば、
- 冷却水漏れ
- オイル漏れ
- ベルトの摩耗
- バッテリー劣化
などは早期発見できれば比較的安価に対応できます。
しかし放置すると、
- エンジン焼き付き
- 発電機本体損傷
- 制御装置故障
- ラジエーター交換
など大規模修理へ発展することがあります。
数万円で済んだはずの修理が、数十万円から数百万円規模になることも珍しくありません。
定期点検は故障予防だけでなく、修理費用を抑えるためにも重要です。
部品供給終了後は修理が困難になる
設置から20年以上経過した発電機では、生産終了となっている機種も多く存在します。
メーカーによる部品供給が終了すると、
- 制御基板
- AVR
- センサー類
- 操作パネル
などが入手できなくなる場合があります。
メンテナンス不足により重大故障が発生すると、部品が手に入らず修理不能となるケースもあります。
結果として、本来は延命できた発電機でも更新工事が必要になってしまいます。
定期的な発電機メンテナンスを実施することで、故障の前兆を把握し、計画的な修理や更新計画を立てることが可能になります。
法定点検で不具合が発覚することも

非常用発電機は消防法や建築基準法に関連する設備として管理されている場合があります。
法定点検時に、
- 始動不良
- 電圧異常
- 周波数異常
- 負荷運転不可
などが発覚すると、是正対応が必要になります。
特に模擬負荷試験や実負荷試験では、普段見つからない不具合が発見されることも少なくありません。
法定点検直前に慌てて修理を行うよりも、日頃から適切なメンテナンスを実施しておく方が結果的にコストを抑えられます。
発電機メンテナンスで確認すべき項目
一般的な発電機メンテナンスでは、
- バッテリー点検
- 充電器点検
- オイル点検
- 冷却水点検
- 燃料系統点検
- ベルト点検
- 制御盤点検
- 試運転確認
- 電圧測定
- 周波数測定
などを実施します。
また、設置環境や運転時間によって必要な整備内容は変わります。
長期間運転していない発電機ほど、専門業者による詳細点検が重要になります。
まとめ
発電機メンテナンスをしないと、
- 停電時に始動しない
- 運転途中で停止する
- 修理費用が高額になる
- 部品供給終了で修理不能になる
- 法定点検で不具合が発覚する
といった重大なリスクが発生します。
非常用発電機は「設置して終わり」の設備ではありません。
いざという時に確実に動作させるためには、定期的な発電機メンテナンスと点検が不可欠です。
特に設置後10年以上経過している発電機や、生産終了した機種を使用している場合は、専門会社による点検を早めに実施することをおすすめします。
停電はいつ発生するか分かりません。だからこそ、平常時のメンテナンスが建物と利用者を守る最大の防災対策となるのです。
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